SeaforgsのR50用ハウジングを海で使ったときに、フォーカスが迷うケースがあった。
スポット1点にしなかったからなのか、ほかの理由なのかは不明だけど、近傍の細めの物体に合わせようとしても、後ろの砂地なんかにフォーカスが合ってしまい、戻ってくれないときがあった。
今までだと、とりあえず近傍位置にフォーカスを戻して合わせこみをするんだけど、Seafrogsのにはフォーカスギアなかったので自分で作ることにした。
一応探したのだけど、本家も売り出して無いようだった。
ギアの確認
フォーカスギアを駆動するハウジング側のギアはこんな感じになってる。
青いのは作ったフォーカスギアなんだけど、はウイング側のは黄色の丸が書かれているところのもので、3つのギアでフォーカスギアを支えている構造になる。
そしてフォーカスギアを駆動するのが左下のギア。
赤い部分が、フォーカスギアにかみ合う部分で、黄色いのが外からギアを回す部分。
ハウジング側ギアの歯確認
駆動する部分のギアの取り外しはできなかったのだけど、ほか2か所の支える部分のは取り外せたので、それを参考にギア部分を作ることにした。
これが支える側のギア。
歯車の設計方法について知らんけど、とりあえず計測できるところを計測してみた。
- 外周径(よく聞くのは基準円直径らしいけどわからんので外側をノギスで測った値)
20mm - 歯数
14 - 歯幅
4.5mm - 歯たけ
4mm
フォーカスギア側の指針
こちら側は、いろいろ計測したり、実際に作ってみた結果の値。
- 外周径(よく聞くのは基準円直径らしいけどわからんので外側をノギスではかった)
95.5mm - 歯数
66 - 歯たけ
4mm
当初外周径66mmで作ってたんだけど、微妙に合わず、-0.5mmしたところうまくはまった。
歯数は、ハウジング側ギアの情報をもとに決定。67でもよかったのかな?
- 補足
すでに持ってたジリオンのハウジングでもEFS-60mm用のフォーカスギアを自作したんだけど、あちらはEF100mm F2.8L用のフォーカスギアを購入してたんで、それをもとに作れたんだけどね。
レンズ駆動側
前回のEFS-60mm用ギア作成である程度計測してたんでそれをもとに作成。
レンズ駆動側は73mmの内径で作成。
実際の設計データ
Fusion360のスケッチデータ。
ギア部分
内径は80mm。外径は95.5になるように調整。
ギアはSuperGearを使わず独自に作成していて、ギアをくっつける部分を直径91.5mmで作成しそこに歯たけ4mmのをのっけて、65個円周複写して配置している。
本来の歯とは異なる形状だと思うんだけど、それほどシビアになるものでもないんでいいかなと思ってこの形にした。
これはは1個分の設計データ。
胴部分
上のようなものを作成し円周配置している。
幅は1.2mm。0.4mmのが3本入るようにしている。
この幅の選択肢としては1.6mmか1.2mm。これは0.4mmのフィラメントを使いかつ中塗り無しにしたかったから。
まず中塗りしない理由は、無駄な移動をしたくなかったため。
1.2mmにしたのは、ハウジング側ポートの、レンズとの隙間がなかったため。
レンズとポートの隙間
第1作目の設計では、ポート先端の外径が78mmで設計をしていた。
しかし実際に作成したところ、フォーカスギアがポートの所定位置まで入りきらなかった。
どうやらポートがかなりぎりぎりに作成されているため、レンズとポートの間の隙間がなかったためなんだと思う。
これについてはポートの内側を測定できないので憶測でしかないのだけど。
そのため、フォーカスギア先端の設計をシビアにしないといけなくなった。
変更後の先端の外径は75.4とギリギリ強度があるかなと思えるものにした。
完成
久しぶりにAdventurer3で印刷を実施。特に問題なく印刷は完了した。
これがカメラに取り付けた状態。
透明な素材を使い、層数(積層数ではない)が3なので、レンズのグリップ部分がかすかに視認できる。
これでハウジングに入れてフォーカスノブを回したところ、きちんとフォーカスが移動していたんで問題ないと思う。
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