キヤノンEFS-60mmマクロ用のジリオンポートが税込み11000円で手に入れることができた。ただ、フォーカスギアに関してはほぼ定価の12540円だったので購入はあきらめ、3Dプリンターで作ってみることにした。
フォーカスギアとは
これが、対象のEFS-60mmマクロ。
水中で写真を撮る場合、カメラのオートフォーカスでフォーカスを合わせた後、ちょっと微調整するのにマニュアルフォーカスを利用することがある。
陸上ではレンズ部分にあるフォーカスリングをそのまま動かすことができるのだが、水中ではハウジングに入っているのでそのままではフォーカスリングを回すことができない。
そこで、大体の水中ハウジングには、フォーカスを動かすためのギミックが備わっている。
水中ハウジングの左側にノブがあり、このノブを回すと、ハウジング内側のギアが連動して回る仕組み。
これは、EF-100マクロ用のフォーカスギアなのだが、ハウジング内側のギアが、フォーカスギアとかみ合いまわる。
そして、レンズのフォーカスリングを回してくれるという感じになっている。
フォーカスギアの設計をしてみる
ギアの歯のサイズ、数、あとフォーカスギアの直径などがあっていないと、ハウジング内側のギアとのかみ合いがうまくできなくなる。
この部分については、EF100用のフォーカスギアを持っていたので、それを参考にした。
ギア部分の直径は90mm、ギアの数は88、ギアの山と谷の深さは2mmだった。
また、EFS-60mmのフォーカスリングの直径は72mmだった。
ギア自体は、Fusion360に、SPUR GEARというのがツール内にあったので、それを利用した。
これで作成したのち、情報を展開しギアの高さなどを調整した。
左が展開前の物で、クリックすると作成履歴が展開されるので、押し出し量などが調整できる。今回、ギア部分の高さは6mmとした。
で設計が完了したものがこちら。
印刷実施
Adventurer3で印刷したのだが、ここでちょっと失敗。
フォーカスリング側の径に関して、その部分だけ試作をして現物合わせをすればよかったのだが、それを忘れてしまった。
一応出来上がったものをEFS-60mmにはめ込んでみたのだが、フォーカスリング側のサイズが実物より小さかったらしく、はめ込みができなかった。
フォーカスリング側の径の合わせこみのため、この部分だけ径を変えたものをいくつか作成して、正しい径を求めたのだが、この時点で手持ちのフィラメントが底を尽きてしまった。
対策
結局初めにできたフォーカスギアの横を糸鋸で切り取り、下の写真のようなはめ込みができるようにした。
ピッタリはまり込んで、適度なテンションもかかっているみたいで、フォーカスギアを回せばリングもきちんと周り、結果的にいい具合になったので、見た目は悪いのだが、良しとしよう。
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