前回のパラメータ設定で出力した結果を実機で確認してみた。
温度や速度などのパラメータについては、FlashPrintで使用したものにできるだけ合わせるようにし、かつAdventurer3用プロファイルを前回で提示したものに修正。
それ以外はOrcaSlicerのデフォルトを使用するようにした。
20mmのBOX印刷
ぱっと見の印刷品質はOrcaSlicerのほうが上に見える。特に上面の滑らかさがいい。FlashPrint側はアイロニングをしてないので、そのせいかもしれない。
またFlashPrintは下層がちょっとだれている。これは下層でファンが動いていなかったから。途中からファンを動かすようにしたところ安定した。これに関してはFlashPrintのパラメータに間違いがあった。
前回の懸念点に関しての検証
Adventurer3に直接印刷できない
これについては改善されていないので、自前の印刷ツールを使用することで対応した。
その際に問題となったのが、OrcaSlicerで出力されるGコードファイルの拡張子がgcodeで、これが自前のツールだと認識対象外だった点。
Windows側で拡張子を変更することで対応はできた。
M106/M107の取り扱いの違い
ファンの制御が全くできていなかった。
1層目前に出力されたM106 S0でファン動作がしてしまった。
この点OrcaSlicer側のIssueに入ってたのだけど、OrcaSlicer側の問題ではないということでCloseされてしまっていた。
ちょっと残念。
自前ツール側でM106 S0をM107に変更するしかないのかな。
今のところ対応方法
印刷途中にM107コマンドを送信すると、それをAdventurer3側が解釈してくれてファンを止めてくれることが分かった。
自前で、コマンド送付のコンソールアプリを持っているので、とりあえずそれで対応かな。
印刷途中でコマンドを送付することができるのは、以前温度を変更する機能の調査をしたときにできることは知ってたのだけど、M106/M107も対応できるものだったとは。
解釈可能かどうか不明なGコード
M106以外については、今のところ動作しているみたいなので、問題ないのかもしれない。
ただM73はいらないかな?
G3コードが出力される
目視確認だけど、該当場所でノズルが回転するのを確認したので、たぶん動いてるんだろう。
その他気になった点
Z軸のバックラッシュ対応
Adventurer3のZ軸にバックラッシュがあるんで、下端にノズルを移動した後の上方向の移動で移動しないケースがあった。
これに対応したのが自前ツール内でのZ軸移動補助コマンド。
単純にZ軸を上げる場合、必要以上にあげてから下げるといった感じにしたもの。
OrcaSlicerのパラメータにZホップというのがあるのだけど、「自動」とした結果のスライスデータをみたらZ軸の変更を行う場合Zホップさせてしまおうという感じだった。
FlashPrintは造形物の上を移動するケースでZホップする。
OrcaSlicerのZホップの動きが正しいのかどうかは不明だけど、自前ツールで用意していたバックラッシュ対応のZ軸移動補助が、OrcaSlicerではとりあえず入っていたということで、問題なくなった。
実際に出力した時も、エクストルーダーのノック音がなかったので、問題ないのだろう。
プリエクストルード
スカートで代替しようとしたのだけど、小さい造形物の場合、出力距離が短いような気がした。
OrcaSlicerではそれを目的とした出力がないので、プロファイル内のハードコードで実現しているようなのだけど、今回、自分はそのコードを外したのでうまくいかないケースが出る場合があるようだ。
これについては、ハードコードとして入れてしまうか、他の代用案を探すしかないかもしれない。
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