射出量・押出率について

FlashPrintでは押出率、Simplify3Dでは射出量は何が違うのか、実際の出力データを解析してみた。
まあ、結論としては一緒なのだが、その他いろいろ分かったことがあった。

まず結果

レイヤー高さ0.2mm、幅を0.4、押出率100%(FlashPrint)/射出量1.0(Simplify3D)で出力した結果を見ると、両方とも、ノズルの移動量0.1mm当たりのフィラメントの出力量(体積)が0.08だった。
押出率と射出量は同じ系統のパラメータだった。

次に、パス幅(FlashPrint)/射出幅(Simplify3D)を変更した場合は、幅/ノズル径の比率に従って、フィラメントの出力量が変化した。
幅を0.35にした場合、フィラメントの出力量は0.07となっていた。

ただFalshPrint側の出力は、いくつか想像したものとは違った値のものがあった。

誤差

1mm当たりの出力量が0.078と、計算より-0.002位の差があった。調べてみると、FlashPrint側G1コードのXY小数部出力桁は2桁だった。たぶん計算結果の丸めにより、出力量の誤差が累積していったのだと思われる。Adventurer3のXY軸の位置決め精度は0.011なので、これはある意味正しいのだが。
今回のデータで言うと、出力量の誤差としては、全体的に97%の押出率と同じになっていた。

小さなものでも、出力量にはそれなりの差があったな。

プリ押し出しの出力量

FlashPrintのプリ押し出しの出力量が、押出率でいうと436%となっていた。確かに見た感じ、ブリブリ押し出されているようにも見えたのだが。
なんとか、初期押し出しをうまくさせるため、このようなアルゴリズムになったのかもしれない。もしくはベッドの水平度が高くなくてもくっつくようにさせたかったのか。

充填率のパラメータに関して

FlashPrintの最大スパース組み合わせの制限値は0.36mm以下が推奨となっているが、Simplify3D側の推奨値はインフィルの幅/高さの比率が1.2以下となっていた。
実際に出力された充填層は、出力されていない高さを埋めるかのように、正しく隙間の高さ分のフィラメントの出力量があった。(最大スパースの組み合わせを2にしていたので2倍)

まとめ

こう見ていくと、基本的なところは、両ソフトウェアとも同じなのだが、味付けが結構違っていて、見ていて面白かった。­

調査に使ったプログラムのC#ソースコードは、ここから

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