FlashPrint-その他-容量を調整する-外部・内部補償

FlashPrintのスライスパラメータが生成されるGコードにどのような影響を与えるのかの調査。
ベースとなるプログラムのバージョンは4.6.0。

パラメータ画面は以下のようなもの。

これは、オブジェクトの内側(黄色丸)と外側(赤色丸)部分をそれぞれプラス方向(内側ならより内側、外側ならより外側)、またはマイナス方向にオフセットして出力するようになっている。


上のような形状のものを、外部・内部ともに0.1mm補償で出力した場合、以下のような感じになった。


内側のコーナー頂点の座標を見た場合、補償なしが(3.6, 3.6)、0.1mm補償で(3.55, 3.55)。


外側のコーナー頂点の座標を見た場合、補償なしが(4.8, 4.8)、0.1mm補償で(4.85, 4.85)。

パラメータで設定されている補償量の半分がオフセット移動量になるようだ。

この機能、使うシチュエーションとしたら次のものが考えられる。

  1. 縮む材料を使用する場合
    正の値を設定しておき、縮む量の補正を行う。
    ABSなどの場合に使用するのだろうか。
  2. 円弧データの線分補完のための補正値
    3D CADで円弧のデータを作成しても、スライサーへ渡せるフォーマットはだいたいSTLになる。STLは3角形で表現されるため、円弧・円部分は線分分解された形で出力されることになる。
    そのため、本来の円弧と分解された線分には若干の差が発生する。
    内接の線分で補完した場合は若干小さくなり、外接の線分にした場合は大きくなる。
    線分への分解数が多ければデータの差異はそれほど大きくならないが、分解数が多ければ、差異は大きくなる。
    Fusion360で10mmの内径円弧の円柱を「高」のSTL出力し、それをFlashPrintでスライスした場合、直径10.4mmの円として出力するが、その時の線分数は53だった。
    多分この場合、実際の円弧との差は約0.01mm。なので問題ないのかな?
  3. プリントした結果若干大きくなってしまった場合の補正

    こんな感じの穴あきの部品を作ったのだけど、穴のサイズが指定サイズに比べ直径方向で0.4mmほど小さいサイズの穴で作られてしまった。
    穴の中心位置自体に問題なかったので、CAD側で穴のサイズを小さくしたものを作るより、内部補償にオフセットをかけたほうが良いのかもしれない。

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