Adventurer3を購入後、同梱されているフィラメントでは何とか出力ができていたが、FLASHFORGE社製以外のフィラメントでは、ラフトをつけないと1層目がはがれてしまい、うまく出力ができなかった。
色々と調べた結果、ベッドがノズルに対して水平と呼ばれている状態じゃないと、うまく出力できないというのが分かった。
そこで、自分のものを調べたところ、四隅と中央の5箇所でノズルとの隙間の距離が異なることが分かったので、水平だしをやることにした。
FLASHFORGE推奨の方法
ユーザーガイドに、水平だしの記載がないため、まずはFLASHFORGEのサポートに問い合わせを行った結果次のような答えをいただいた。
- 天板を開けてZ軸のスクリューロッドを回し調整する
- ビルドプレートの四隅にビニールテープなどを張り、爪との間に隙間を作って微調整する
これに従い作業をしたが、結果としては十分な水平を取ることができなかった。
推奨以外のやり方
FLASHFORGE推奨以外がないかを探したところ、tweetされたものがあった。
左から右にかけてプレートが傾いているようなので、右側(車輪の下)をマスキングテープで底上げして水平にする作戦。±0.5mmくらいの傾きなので10枚くらい貼れば直るかな……。フィラメントはさておき、ビルドシートにはもったないけど死んでもらおう……。#FLASHFORGE #ADVENTURER3 pic.twitter.com/TB83pBM8aJ
— ゆーた@妄想LAB(仮) (@Yuta_Chief) 2018年8月12日
水平だしの進め方
上記を踏まえ、以下のように勧めるのが一番いいのかなと思った。
ベッド左右のバランス調整
Z軸のスクリューロッドでの調整
FLASHFORGEのサポートページの「Adventurer3ベッド水平出し用固定具」とその下の「調整方法の動画リンク」を参考に調整。
この調整では、ベッドの右側が0.2mm下になるような感じで追い込めればいいと思う。
黄色い部品を外し、赤いスクリューを回すことで、左右のバランスを調整する。
このとき使う冶具は、上の図のようなものなのだが、プリント出力したものなので、最大で0.2mm程の誤差がある。
右側にはめるものは、できれば短いほうが、後の調整がしやすくなる。
ベッド下にテープを張る
スクリューロッドでの調整では、完全に左右が同じ高さにならないので、その補完のため、ベッド移動のためのローラー下に、ベッドをかさ上げするためのテープを張る。
この赤いのがテープで、私のは、ベッド右が0.3mm程下がっていたので、ダイソーで買ってきた、プラ板を切って使っている。ちなみに黄色の丸部分が、ベッド下のローラー。
微調整・ベッド上にテープを張る
最後に、ベッド前後の微調整。
私のベッドは、右上がさらに0.3mm程上がっていたので、ベッドの上、爪に引っかかる部分にテープを張って最終調整をした。
水平度の確認方法
ベッドとノズルとの距離の確認には、FlashPrintのプリンター操作を使った。
- 校正
正しいノズル位置にするため、まずAdventurer3の画面から校正を実行する。これで、ノズルの0位置をまず決めておく。 - プリンター操作でZ軸を0.0にまで持っていく
操作画面のJOGモードで、X、Yを中央付近に持ってくる。
この時JOGモードは「連続手動動作」がいいと思う。
中央付近にしたら、JOGモードを0.1mmにし、Z+を押しZ軸を0.1mm高さまで持ってくる。
ちなみにZ-を押すと、-0.1mmの高さになるので、ノズルがベッドを押し付けてしまう。 - 再度JOGモードを「連続手動動作」にし、ベッドに対してノズルの位置を上下左右に移動させ、その際のベッドとノズルの隙間を計測して、ベッドとノズルの水平度を測るようにする。
隙間を測るのには、テーパーゲージがあるといいかもしれない。
私は、手持ちがなかったので、Z軸高さを0.0位に手動で持っていき、紙を重ねることで隙間を測った。
Z軸スクリューロッド調整での問題点
当初、この対応で問題解決かと思ったが、実際にやってみると、いろいろ問題があった。
まず、水平だしに使う冶具の精度。冶具はSTLで配布され、自分の3Dプリンターで出力するのだが、プリンターの精度自体が±0.2mmとなっており、実際に出力されたものをノギスで測ったところ、やはり0.2mm位の差があった。これを使えば、ベッドの水平度合いにも反映される。
次にスクリューの固定時の問題。スクリューを回し調整した後、ベルト固定のための部品を取り付ける際に、ベルトとスクリューが微妙に回ってしまい、左右でやはり若干の差が出てしまう。手が4本あれば、固定できるのかもしれないが。
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