前回のやり方では、ベッドの水平度が保てないのが、再調査の結果わかったのだが、じゃあどうすればいいのか、再度検討してみた。
現状の確認
ベッドの水平度合
ノズル先端からベッドまでの隙間を測ったものが以下の結果。
隙間の計測は、0.7mmの紙が隙間に何枚入るかで試したものをmmの長さに計算した。
結果、最大で0.8mm弱の差があった。
ベッド自体の高さ計測
ベッドの爪の上部分からシャーシまでの距離(上の図の赤い部分)を4隅計測してみた。
結果は上の通り。なお、右側レールの下には0.3mmのプラ板を挟んであるので、右奥は26.8、右手前は26.25が正しい値になると思われる。
なお、ベッド自体の厚みは4隅とも15.6mmで一定だった。
Z軸とベッドの角度は測れないのだが、上記の結果を見る限り、ベッド自体も傾斜しているのか?
ベッドの歪み
ベッドを取り外し、ほかの水平と思われるものに、角を当てて隙間を見てみた。これは目視確認になってしまったが、若干の隙間があった。
対策
ベッド左側
こちらは固定されているため、ライオンさんのコメントにあった、ベッド固定用の場所にスペーサーを挟むしかないようだ。
ベッドを取り外した後の、Y軸用ロッドとの固定部位。この赤丸部分を拡大すると、以下のようになる。
この赤丸部分が、ベッドの取り付け部分なので、この部分に、紙などでスペーサーを作成し、貼り付けると、若干の高さ調整ができる。
ベッド下のY軸用のロッドの高さを微調整できれば言うことはないのだが、筐体分解の難易度が上がりそうなので、実施は難しいかも。
ベッド右側
ベッドがゆがんでおり平坦度はないのだが、高さに関しては、均一に作られているようなので、ベッド下のベアリングを外し、筐体側にベアリングを配置し、ベッドの端をレールとみなして、ベッドの平坦度に依存しないような感じにしてみた。
こんな感じ。
ベアリングの位置が、Y軸でいうとノズル下あたりがいいと思われる。ただ、位置調整が結構難しく、今回はちょっと手前になってしまい、ベッドが奥に行ったとき、ギリギリ端っこにかかる位置となってしまった。
これを配置して隙間を再計測したところ、右側に関しては、ほぼ隙間が同一間隔になった。
作成した器具はこんな感じ。
ベアリングは、外径8mm、内径4mmのものを購入。モノタロウで190円だった。ベアリングを止めるステンレス棒は、ベッドについていたものを外して再利用。台座部分は、ベアリングトップまでの長さが15.9mm位になる様に設計。この10.9mmはベッド右手前の高さ(26.5mm)からベッド自体の厚み(15.6mm)を引いたもの。つまりベッド下の隙間の長さ相当。
出力誤差などもあると思ったので、10.9mm前後のものをいくつか作成し、一番よさそうなものを設置した。
本当は、ベッド自体の傾きを補正するため、25mm-15.9mmの9.1mmにした方がよかったのかもしれないが、Z軸のベルト調整をするのが面倒だったので、そこまではしなかった。ただ、いつかやりたい。
なお、ベッドについているベアリングは、外径12mmで隙間に収まらないと考え、再利用は断念。
問題点
ベアリングの幅3mmのものを用意したが、ベッド下のレールとするところの幅もそれぐらいなので、ベアリングがちょっとでもずれてしまうと、ベッドが下に落ちてしまうかもしれない。
横から見ると、こんな感じに点と点でつながっているようなイメージ。
ベアリングとそれを支えるステンレス棒は、かなりきっちりとしたはめ合の状態なので、ずれる可能性は低いのかもしれないが。
まとめ
後は左側だけだが、そっちはちょっと様子を見て実施する。
ただ、ベッドの水平だしをするためここまでやらなきゃいけないのか。キャリブレーション不要とは何なのか。色々と問い詰めたい。
コメント
Take4-blue 管理人様
ベッド右側の水平の出し方で、ベアリング基準を本体に付けると言う「逆転の発想」は思いつきませんでした。
試しに、ベット本体(黒い部分)の厚みを測定しましたら、ほぼ同じ数値ですね。
以前の、セロハンテープを下に張って、水平だしするよりも良さそうです。
管理人様の案をお借りして、再度リセットして、ゼロから水平だしに挑戦したいと思いました。