ダイビングで使っているカメラ用防水ハウジングのレンズ先には、大体M67のネジが切ってあり、そこに、ワイコン・クローズアップなどのレンズが取り付けられるようになっている。
レンズの前に色々なアダプターを付けて、写真に特殊効果などがつけられたらいいかなと思った。そこで、まずM67おねじを作れないかやってみた。
ただ、Fusion360のネジの設定に、M67の項目がなかったため新たに作成した。
Fusion360のネジ設定
ない項目があれば、自分でつければいいということで、カスタムのネジのサイズが追加できないか調査したところ、Fusion360のナレッジに記載があった。
カスタムパラメータを作成し、作成-ネジから、カスタマイズしたパラメータでネジを作成する。
カスタムパラメータの場所はWindowsでは、次のフォルダ内にある。
%localappdata%\Autodesk\webdeploy\Production\<バージョン id>\fusion\server\fusion\configuration\threaddataこの中の一番近しいパラメータファイルを別名にコピーし、ノートパッド等で編集することで、表示される。
M67のパラメータ
M67ネジ環は、基準寸法が67、ピッチが1(この値は、ノギスで計測)。
「iso メートルねじ 計算方法」で検索したところ、いくつかのPDF中に「<JIS B 0205-1の図1」というものに、計算方法があるということなので、それを参考とした。
この結果、d2=65.73,d1=66.2545となったが、同様な計算をM68でやったところ、パラメータファイル中のM68との結果と異なっていた。
さらに調べたところ、ネジ公差というのがあり、その内容に従って実際の寸法が生成されているらしい。ネジ公差の計算方法については見つけることができなかったが、ピッチにより、一定らしいため、M68での差を反映させた、パラメータファイルに設定する内容を次のようにした。
<Designation><ThreadDesignation>M67x1</ThreadDesignation><CTD>M67x1</CTD><Pitch>1.0</Pitch><Thread><Gender>external</Gender><Class>6g</Class><MajorDia>66.8840</MajorDia><PitchDia>66.2545</PitchDia><MinorDia>65.7300</MinorDia></Thread><Thread><Gender>internal</Gender><Class>6H</Class><MajorDia>67.1672</MajorDia><PitchDia>66.4455</PitchDia><MinorDia>66.0355</MinorDia><TapDrill>66.0</TapDrill></Thread></Designation>出力結果
うまく出力できたように見えたが、若干サイズが合わない。ネジが回りそうで回らない。

Adventurer3のビルド精度は、±0.2mmなので、もしかしたら若干大きくなってしまったのかもしれない。
g6のネジ公差より、ちょっと値大き目にしてみたところ、うまくいった。

赤いのは、オリンパスの52→67の径変換アダプター(PSUR03)。
最終的なパラメータ(抜粋)
<Thread><Gender>external</Gender><Class>6g</Class><MajorDia>66.8000</MajorDia><PitchDia>66.2005</PitchDia><MinorDia>65.7175</MinorDia></Thread>最後に
一応これで、Fusion360でM67ネジが作れるので、レンズアダプターを作っていきたい。ただ、1mmピッチのネジ山なので、山がすぐ削れて取れていきそう。結構な頻度で使い捨てになっちゃうかも。
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