E-TTL2-通信の解析1

手持ちでキヤノンのEOS 7Dとストロボ270ExIIがあったので、そこでどのような通信がされているかちょっと解析してみた。

とっかかり

まずは、事前に同様なことをやっているサイトがないかを調べてみた。
そうしたら、以下のサイトが見つかった。

The "E-TTL" protocol, as spoken by Powershot G3 and EOS 50, and a speedlite 550EX

ここを参考に、調査を開始してみた。

接続の方法

カメラ本体とストロボは、6線で接続されている。

番号は5までだが、ホットシュー外側はGNDになっている。

駆動電圧は5Vで、各番号の意味合いは次のような感じらしい。

番号 名称 内容
1 X シンクロ接点とか呼ばれているもので、ストロボを光らせるためのもの。
2 CLK カメラとストロボ間のデータ転送を行う時のデータラッチ線
3 D1 ストロボからのデータ線
4 D2 カメラからのデータ線
5 ID 不明
ずっとLOWのままだった

信号の取り出し方法

カメラとストロボが接続されている状態での信号を取り出したかったので、オフカメラシューコードを別途購入し、これを改造することで信号を引き出してみた。

改造個所は、こんな感じ。

狭い箇所にはんだ付けしなければいけなかったので、結構きつかった。
3倍ぐらいの拡大鏡が欲しかった。

実測

カメラ・ストロボ電源投入時


Xが立ち上がったのみだった。
ここでIDに何かしら変化があったら、何とか意味合いを探れたのだが。

シャッターボタンを押した時

E-TTL2モードでシャッターボタンを押した時の状況は以下の通り。

中央あたりのX立下りが、本フラッシュ動作になる。
その前後で、かなりのデータ送受信がされていることが見て取れる。

データ送受信部分

CLKの立ち上がりでサンプリングをしているようで、これをもとにロジアナでデコードをして見ると、意味合いが分かるような情報になった。
CLK周波数は約100kHzだった。

本フラッシュ近辺の動作

右側がXがLOWになっている部分で本フラッシュ。
そのちょっと前で、CLKがLOWになっている。

なお、黄色の部分は、CLKの1パルスが発生している。
参考にしたウェブサイトでは、このCLKパルスがプリフラッシュ命令らしいとのこと。

その部分を拡大すると上のような感じに、80μ秒のパルスになっている。
データ送受信のCLKは4~5μ秒なので、かなり長いパルスになっている。

X補足

XのLOWでフラッシュ命令なのだが、Xは結構な頻度でLOWになっている。

データの区切りかなにかなのか、380μ秒位のパルスが時々発生している。

本フラッシュ時のXのLOW期間は、シャッター速度を1/8000にしても7~8msなので、それ以下のLOWパルスに対しては基本反応しなくてもいいのだろうと思う。

最後に

上の情報をもって、マイコン側のプログラムを組んでみて、どういったデータがやり取りされているのか解析をしていってみたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました